会社ではある程度のキャリアになると後輩や、部下ができます。
その時に、どういったコミュニケーションをとればいいでしょうか。
「叱咤激励」という言葉がありますが、部下の能力を伸ばそうとするなら、ほめるか、叱るかどちらが効果的でしょうか?
もちろん個人差はあるでしょうが、心理学的には「ほめて伸ばす」方が、パフォーマンス的には向上する結果となっています。
それらを実証する以下の2つの実験があります。
です。
どういったものなのか見ていきましょう。
エリザベス・ハーロックの実験
アメリカの心理学者であるエリザベス・ハーロックがエンハウジング(称賛)効果の実験を行っています。
実験の方法
小学生をまず、以下の3つのグループに分けます。
①成績に関係なくほめる「称賛グループ」
②成績に関係なく叱る「叱責グループ」
③ほめも、叱りもしない「放任グループ」
この3つのグループに対して、5日間計算問題を解かせます。
実験の結果
実験の結果としては、
「称賛グループ」は5日間連続して成績アップ
「叱責グループ」は3日間連続して成績アップ
「放任グループ」は大きな変化は見られなかった
となりました。
この結果をみると、最も勉強のパフォーマンスが向上したのは「称賛グループ」でした。
この効果を「エンハウジング効果(称賛効果)」といいます。
ホメられるとモチベーションが上がり、頑張ろうとして成績アップにつながるのです。
キャロル・S・ドウェックの実験
上述では、ホメることによりモチベーションがあがりパフォーマンスがよくなる、エンハウジング効果の解説を行いましたが、では、そのホメるポイントはどのようなところがあるでしょうか。
アメリカの心理学者キャロル・S・ドウェックがホメるポイントに着目して実験を行いました。
実験の方法
アメリカの心理学者キャロル・S・ドウェックは数百人の子供たちを対象に、2つのグループに分けて実験を行いました。
①才能をホメるグループ
②努力をホメるグループ
に分けて、問題を解かせた後、ホメて、次に同じ問題を解くか、次の新しい問題にチャレンジするかどうかを質問しました。
実験の結果
2つのグループのうち、努力をホメたグループの方が、新しい問題にチャレンジするという割合が多い結果となりました。
まとめ
後輩や部下にはエリザベス・ハーロックの実験から、「ホメて育てる」方が有効です。
キャロル・S・ドウェックの実験からホメる場合にも、才能よりも、努力をホメた方が次にチャレンジする意欲が高まる結果となりました。
実際の会社では、なかなか実験のとおりにとはいかないですが、
後輩や部下だけでなく、周りの人間と良好なコミュニケーションをとる場合にも、怒るより、ホメる方が円滑にものごとが進むでしょう。
どんどんホメていきましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿