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【水質有害物質特論】カドミウム~シアンまで処理技術の要点まとめ【公害防止管理者】

公害防止管理者 水質有害物質特論

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カドミウム~シアンまで処理技術の要点まとめ

公害防止管理者の水質有害物質特論は第一種、第二種水質関係公害防止管理者を受験する中で、最大の壁とされています。

科目別で見た場合の合格率も低い時では、10パーセント前後になる年もあります。

水質有害物質特論と一言にいっても、実は、“処理技術”と“測定技術”の二つに分けることができます。

その上、試験では15問中、10問ほどが処理技術から出題されます。

なので、難関な科目ですが、処理技術のポイントをしっかりと抑えておくと合格も見えてきます。

今回は、そんな各有害物質の処理技術分野における要点を出来るだけ簡略にまとめていきます。

では行きます。

●カドミウム・鉛

△性質のポイント

アルカリ性で水に難溶な塩となります。

・結合すると水に溶解する物質(水酸化物沈殿法で処理できる)

アンモニウムイオン、シアン化物イオン、塩化物イオン

・結合すると水に溶解する物質(置換法でないと処理できない)

クエン酸、酒石酸、EDTA

・その他

鉛はアンモニアとは結合しません。

アンモニア、アミンには置換法は効果がありません。

鉛は硫酸には溶解せず、硝酸には溶解、塩酸にはクロロ錯体となって溶ける。

△処理方法

処理方法ではpHを酸性にしたり、フェライト磁気分離法をについて、酸性や還元にした

りする問題が出題されています。

・水酸化物沈殿法

 カドミウムpH1011 鉛pH910

・置換法

 クエン酸、グルコン酸、EDTAに対して効果がある

 アンモニア、アミンの錯体には効果が無い

・硫化物沈殿法

 硫黄系の金属捕集剤を使用する方法が実用化されています。

・フェライト磁気分離法

 鉄Ⅱイオンをアルカリ性で60℃~70℃にして空気酸化させる。

 通常の凝集沈殿法に比べて汚泥発生量が多い。

 アルカリを酸性に、空気酸化を還元に、汚泥発生量を少ないといった内容に変えた問題がよく出題されています。

・鉄粉法

鉄片の表面に還元析出させる。汚泥発生量は多くなります。

・イオン交換法

カドミウムや鉛は陽イオン交換樹脂で除去できます。

△出題の傾向

傾向として、

・水酸化物沈殿法で処理できる物質と処理できない物質を問う問題

・置換法で処理できる物質にアンモニアやアミンが入っている問題

・フェライト磁気分離法のアルカリや酸化を酸性や還元に変えた問題

・フェライト磁気分離法や鉄粉法の汚泥発生量が少ないとして問題

がよく出ている傾向にあります。

●クロムⅥ

△性質のポイント

クロムⅥは先生でもアルカリでも安定な陰イオンとして存在するので、水酸化物沈殿法では処理できません。

クロムⅥは酸性pH22.5で、容易に還元されてクロムⅢとなります。

このクロムⅢは水酸化物として沈殿分離することができます。

△処理方法

・還元中和法

 還元反応はpH22.5で行います。

 ORP計で制御します。

 酸化還元電位は300Mv

  水酸化物の生成は水酸化ナトリウム、消石灰を加えて

 pH7.58.5にします。

 pH9以上になると再溶解してしまいます。

・電気分解による還元

 還元反応は陰極で起こります

 pHが上昇するので酸を添加します。

・イオン交換法

 クロムⅥは酸性でも、アルカリ性でも陰イオンとして存在するので、

 強塩基性陰イオン交換樹脂で吸着除去することができます。

△出題の傾向

 クロムは出題は例年の過去問をみると多いです。

・クロムⅥをクロムⅢと置き換えた問題

・還元反応をアルカリ性とした問題

・還元反応を陽極とした問題

・電気分解時に添加するのをアルカリ剤とした問題

・イオン交換法は使えないとした問題

がよく出ています。

●水銀

△性質のポイント
水銀は他の金属とアマルガムという合金を作ります。

 鉄、ニッケル、コバルトとはアマルガムを作りません。

△処理方法

・硫化物凝集沈殿法

  pHが高すぎると過剰に硫化物イオンと反応して、再溶解をします。

  鉄塩を添加すると再溶解を防ぎ、凝集性を高めます。

・キレート樹脂法

  チオ尿素其、チオカルバミド酸其、ジチゾン其の硫黄を含むキレート形成基を持つ樹脂

  により吸着する

・活性炭吸着法

  吸着効果は酸性の方が高い。

△出題の傾向

・アマルガムを作る金属に鉄が入っている問題

・硫化物沈殿法のpHを低くすると、再溶解が起こるとした問題

・キレート樹脂の種類を問う問題。

・活性炭はアルカリ性の方が吸着しやすいとした問題

がよく出題されています。

●ひ素

△性質のポイント

ひ素Ⅴの方がひ素Ⅲよりも共沈処理がしやすい。

△処理方法

・鉄塩や炭酸カルシウムと一緒に共沈させる。

鉄塩 pH45

鉄塩 過剰時 pH37

炭酸カルシウム pH10.5以上

・硫化ひ素生成

pH2でひ素を硫化物イオンと反応させ、硫化ひ素を生成させる。

△出題の傾向

・ひ素Ⅴの方がひ素Ⅲのどちらが共沈処理がしやすいか。

・鉄塩を添加した時のpHを問う問題。

・炭酸カルシウムを添加した時のpHを問う問題。

・硫化ひ素を生成させるときはアルカリ性で・・・とした問題。

がよく出題されています。

●シアン

△性質のポイント

・鉄、コバルト、金は酸化剤で分解しません。

 特に鉄は紺青法以外では処理できません。

△処理方法

・アルカリ塩素法

 1段目の反応はpH10以上(塩化シアンの加水分解を促すため)

 2段目の反応はpH78

 鉄シアノ錯体は処理できません。

・オゾン酸化法

 pH9.5以上のアルカリで処理。

 銅、マンガンが存在すると反応が促進される。

 オゾン発生装置が高価なので実施例は少ない。

 鉄シアノ錯体は処理できません。

・電解酸化法

 濃厚な排水に適しています。

 シアン化物イオンの濃度が1000/L以下になると処理効率が極端に低下します。

・紺青法

 鉄シアノ錯体を処理できます。

 弱酸性で処理し、鉄塩を添加します。

△出題の傾向

・鉄シアノ錯体を分解できるのは紺青法ですが、それを問う問題。

・オゾン酸化法のpHを酸性とする問題。

・アルカリ塩素法のpHを問う問題。

・電解酸化法は希薄な排水に適しているという問題。

・紺青法で添加する物質(鉄塩)についての問題

などが頻出しています。

まとめ

 処理技術では各有害物質を処理するときのpHについての問題がよく出題されます。

 基本的には、酸性では水に溶解し易く、アルカリにして沈殿させるものと覚えておけばOKです。

koneka1208

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