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サイキットラーンのサポートベクターマシーンで分類モデルの実装

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サイキットラーンには分類分けを行うアルゴリズムが多数あります。

今回はそのなかでもサポートベクターマシン(SVM)を使用して分類を行う方法についての基本的な手順を以下に説明します。SVMは、分類や回帰の問題において強力なモデルとして広く使われています。

〇分類モデルの種類

サイキットラーンは、多くの分類アルゴリズムを提供しています。以下は、代表的な分類アルゴリズムのいくつかです。

・サポートベクターマシン (SVM):

SVC: サポートベクターマシンの分類器。

LinearSVC: 線形サポートベクターマシンの実装。

k最近傍法 (k-Nearest Neighbors, k-NN):

KNeighborsClassifier: k-NNアルゴリズムの分類器。

・決定木 (Decision Trees):

DecisionTreeClassifier: 決定木の分類器。

・ランダムフォレスト (Random Forest):

RandomForestClassifier: ランダムフォレストの分類器。

・ナイーブベイズ (Naive Bayes):

GaussianNB: ガウシアンナイーブベイズの分類器。

MultinomialNB: 多項分布ナイーブベイズの分類器。

・ロジスティック回帰 (Logistic Regression):

LogisticRegression: ロジスティック回帰の分類器。

・勾配ブースティング (Gradient Boosting):

GradientBoostingClassifier: 勾配ブースティングの分類器。

・ニューラルネットワーク (Neural Networks):

MLPClassifier: 多層パーセプトロン(MLP)の分類器。

・アダブースト (AdaBoost):

AdaBoostClassifier: アダブーストの分類器。

・クワッドラティック判別分析 (Quadratic Discriminant Analysis, QDA):

QuadraticDiscriminantAnalysis: QDAの分類器。

これらはScikit-learnが提供する代表的な分類アルゴリズムです

SVC: サポートベクターマシンの特徴

サポートベクターマシン(Support Vector Machine, SVM)は、主に分類や回帰のための機械学習アルゴリズムで、以下に挙げる特徴があります。

・効果的な高次元データ処理:

SVMは特に高次元のデータセットに対して優れた性能を発揮します。この特性は、テキスト分類や画像認識などの現実の問題に対して有用です。

・最適な超平面:

SVMはクラスを分離するために最適な超平面(決定境界)を見つけることを目指します。最適な超平面は、クラス間のマージン(各クラスに最も近いトレーニングデータとの距離)が最大化されるように選択されます。

・カーネルトリック:

SVMはカーネルトリックを使用して、非線形な決定境界を扱うことができます。これにより、低次元空間で線形分離が難しい問題にも対応できます。代表的なカーネルには線形カーネル、多項式カーネル、RBFRadial Basis Function)カーネルがあります。

・サポートベクター:

SVMが見つけた最適な超平面に最も近いトレーニングデータポイントがサポートベクターと呼ばれます。これらのデータポイントが分類結果に寄与し、マージンの計算に関与します。

・過学習への抵抗:

SVMは、サポートベクターを通じてモデルがトレーニングデータに適合することができますが、一方でマージン最大化の原則により過学習を防ぐ傾向があります。

Cパラメータ:

SVMには正則化パラメータであるCがあります。Cの値が大きいほど、モデルはトレーニングデータに強く適合しますが、過学習のリスクが高まります。逆に、Cの値が小さいほど、汎化性能が向上しますが、トレーニングデータへの適合は弱くなります。

分類と回帰の両方に適用可能:

SVMは主に分類問題に使われますが、回帰にも応用できます。回帰においては、目標が連続的であることを考慮し、SVRSupport Vector Regression)と呼ばれます。

これらの特徴により、SVMは様々な問題に対して強力で柔軟なモデリングが可能です。

〇コードの実装

1. データの準備

まず、データセットを用意します。データは特徴量行列(X)と対応するラベル(y)から構成される必要があります。例えば、以下のようになります。

 

from sklearn import datasets

 

# データの読み込み

iris = datasets.load_iris()

X = iris.data

y = iris.target

2. データの分割

データをトレーニングデータとテストデータに分割します。これにより、モデルの性能を評価できます。 

from sklearn.model_selection import train_test_split 

# データの分割

X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=42)

3. モデルの作成

サポートベクターマシンのモデルを作成します。ここではSVCSupport Vector Classification)を使用します。

from sklearn.svm import SVC

# SVMモデルの作成

svm_model = SVC(kernel='linear', C=1.0)

kernelパラメータはカーネルの種類を指定します。linearは線形カーネルを使用しますが、他にもrbfRadial basis function)やpoly(多項式)なども利用できます。Cは正則化の強さを指定します。

4. モデルのトレーニング

作成したモデルをトレーニングデータで学習させます。

svm_model.fit(X_train, y_train)

5. モデルの評価

モデルの性能を評価するためにテストデータを使用します。

from sklearn.metrics import accuracy_score

# テストデータで予測

y_pred = svm_model.predict(X_test)

# 精度の評価

accuracy = accuracy_score(y_test, y_pred)

print(f'Accuracy: {accuracy}')

これで、サポートベクターマシンを使用した分類が完了しました。必要に応じて、ハイパーパラメータの調整や交差検証を行うことでモデルの性能を向上させることができます。

〇注意点

サポートベクターマシン(Support Vector Machine, SVM)を使用する際に考慮すべき注意点がいくつかあります。以下に、SVMを使う際の主な注意点を挙げてみます。

・データの前処理:

SVMは特に特徴量の尺度に敏感です。異なる尺度の特徴量が混在している場合、データを正規化するか標準化することが重要です。一般的に、平均0および分散1に標準化することが推奨されます。

・パラメータ調整:

SVMにはカーネルや正則化パラメータ(C)などの重要なハイパーパラメータが存在します。これらのパラメータの調整がモデルの性能に大きな影響を与えるため、慎重に調整する必要があります。ハイパーパラメータのチューニングにはクロスバリデーションが役立ちます。

・過学習への対策:

SVMはトレーニングデータに強く適合する傾向があります。モデルがトレーニングデータに対して過学習してしまう可能性があるため、適切な正則化(Cの設定)やデータの増強(augmentation)を考慮すると良いでしょう。

計算コスト:

SVMは大規模なデータセットに対して計算コストが高い傾向があります。特に非線形カーネルを使用する場合、計算時間が増加します。大規模なデータセットに対処するためには、サンプリングや次元削減などの手法を検討することがあります。

・クラスの不均衡:

クラスの不均衡がある場合、モデルはより頻繁に出現するクラスにバイアスをかける傾向があります。これを解決するためには、サンプリング方法やクラスの重み付けなどを調整する必要があります。

・カーネルの選択:

カーネルの選択は問題によって異なります。線形カーネルは特に線形分離可能な場合に有効ですが、非線形な関係性を捉えるためには他のカーネルも検討する必要があります。適切なカーネルを選択することがモデルの性能向上につながります。

 これらの注意点を考慮しながら、データや問題に適したSVMモデルを構築することが重要です。データの特性や問題の複雑さによって最適なアプローチが異なるため、実際の問題においては試行錯誤が求められることもあります。

 

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エクセル好きの窓際会社員です。 エクセルの操作法や日々の会社で得た知見などを発信していきます。 よろしくお願いします。

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