この記事では、水質関係公害防止管理者の水質有害物質特論に合格することを目標として、各科目の勉強をしていきます。
前回は「有機塩素化合物・農薬系有機化合物排水の処理」を解説しました!
今回は「ベンゼン・ジオキサン・セレン排水の処理」について勉強していきます。
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【ベンゼンの化学的性質】
ベンゼンは揮発性が高く、特異な芳香のある液体である。
【ベンゼンの処理方法】
ベンゼンの処理方法には
・生物処理法
・揮散法
・活性炭吸着法
があります。一つずつ見ていきましょう。
生物処理法
自然界にはベンゼンを分解できる微生物が存在します。
活性汚泥を馴養すれば、生物処理が可能
揮散法
抜気して揮発、除去できるが、排ガスの処理が必要
活性炭吸着法
活性炭で吸着除去できるが、吸着量が少ない。
【1.4ジオキサン排水の化学的性質】
1.4ジオキサンは親水性が高いことから、砂ろ過、浮上分離、凝集沈殿などの固液分離法では除去できず、活性汚泥法などの通常の生物処理も適用できない。
【1.4ジオキサン排水の処理方法】
1.4ジオキサンの処理方法には
・酸化分解法
・生物活性炭法
があります。一つずつ見ていきましょう。
酸化分解法
オゾン酸化、促進酸化はオゾンと過酸化水素を併用することで強い酸化力をもつヒドロキシルラジカルを発生させて酸化分解を高める方法です。
フェントン法は酸性のpHで過酸化水素と鉄Ⅱを反応させて生成するヒドロキシルラジカルで難分解性有機物を分解する方法である。
ることが報告されている。
生物活性炭法
1.4ジオキサンは、活性炭に対する吸着量は少ないが、活性炭表面に生物を付着させた生物活性炭で高い分解率を示しました。
【セレン排水の化学的性質】
セレンはセレンⅣ(4)とセレンⅥ(6)があり、毒性が強く、ガラスの着色剤、脱色剤、触媒などとして用いられている。
【セレン排水の処理方法】
セレンの処理方法は
・共沈処理
・イオン交換法
があります。一つずつ見ていきましょう。
共沈効果
セレンⅣには水酸化鉄Ⅲにいよる共沈処理が有効です。除去率はpHの影響を受け、最適pHは中性から弱酸性の範囲である。
アルミニウム塩は鉄塩Ⅱに比べて効果は劣る。
イオン交換法
活性アルミナによるセレンⅣの吸着処理、イオン交換法による除去が可能です。
まとめ 水質有害物質特論「ベンゼン・ジオキサン・セレン排水の処理」の勉強
ベンゼンは活性汚泥を馴養すれば生物処理ができ、揮散法で処理する場合は、排ガス処理が必要です。
1.4ジオキサンは促進酸化法、フェントン法の酸化分解法、生物活性炭法で処理できます。
セレンはセレンⅣは水酸化鉄Ⅲによる共沈効果が有効ですが、アルミニウム塩を使う場合は鉄塩より効果が劣ります。
水質関係公害防止管理者試験の水質有害物質特論は難関科目ですが、一つずつ勉強していきましょう。
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