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クロム(Ⅵ)排水の処理を徹底解説【水質有害物質特論②】

公害防止管理者 水質有害物質特論

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クロム排水の処理
この記事では、水質関係公害防止管理者の水質有害物質特論に合格することを目標として、勉強をしていきます。

前回は「カドミウム・鉛排水の処理」を勉強しました!

今回は「クロムⅥ排水の処理」について勉強していきます。 

【クロムの化学的性質】

化学的性質で覚えておくべきポイントをピックアップすると以下になります。

化学的性質

・三酸化クロムを水に溶かすと、二クロム酸イオンになる。(だいだい赤色)

・二クロム酸イオンにアルカリを入れるとクロム酸イオンになる。(黄色)

クロムⅥは酸性でもアルカリでも安定な陰イオンとして存在する。

・クロムⅥはアルカリ剤を添加してpHを高くしても水酸化物にならない。

・バリウム、鉛などを添加することでクロムⅥは、難溶性のクロム酸バリウム、クロム酸鉛となるが、添加する金属の毒性が強いので、排水処理としては利用されない。

・クロムⅥは酸性領域(pH22.5では強力な酸化剤として働き、クロムⅥ自体は容易に還元されてクロムⅢになる。

特に、以下の点は必ず覚えておきましょう。

クロムⅥは水酸化物にならない(沈殿分離できない)

クロムⅢは水酸化物になる(沈殿分離することができる)

 

【クロムの処理方法】

クロムの処理方法には以下のようなものがあります。

①還元中和法

 還元中和法は還元剤を加えてクロムⅥをクロムⅢに還元して、その後アルカリ剤を添加し、難溶性の水酸化クロムとして沈殿分離する方法である。

Ⅰ還元操作のポイント

ポイント

・還元剤としては亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3が広く使用されている。

pH22.5で行う(酸性領域)

・酸化還元電位は300

Ⅱアルカリ剤を添加(水酸化物の生成)のポイント

ポイント

・水酸化ナトリウム又は消石灰を加える。

pH7.58.5にする。

pH9以上になると錯イオンとして再溶解する。

・亜硫酸水素ナトリウムの残存量が多いと処理が不完全になる。

 

アルカリ剤を添加するときには以下の点を注意しましょう。

アルカリ剤に水酸化カルシウム(消石灰)を使用すると、硫酸カルシウムも沈殿し、鉄塩や鉄粉を用いた処理の場合も水酸化鉄が生成するので、汚泥量が増加する。

 

②電気分解による還元処理

クロムⅥは電気分解によっても還元することができます。

ポイントとしては、

ポイント

反応は陰極で起こる。

・電気分解中に水素イオンが消費されるためpHが上昇する

pHが上昇すると酸を添加して低く抑える

・濃厚な排水の処理に適用される。

 

③イオン交換法

クロムⅥは、酸性でもアルカリ性でも陰イオンとして水中に存在しているため、「強塩基性陰イオン交換樹脂」を使用して吸着除去することができる。

 

まとめ 水質有害物質特論「クロム(Ⅵ)排水の処理」の勉強

クロムに関しては以下のことを覚えておきましょう。

[クロムⅥ]について

・クロムⅥは安定な陰イオンとして溶解している。

・クロムⅥはpHを高くしても水酸化物にはならない。

クロムⅥはpH22.5で強力な酸化剤として働く

 (還元されてクロムⅢとなる)

・クロムⅥを除去するときはイオン交換法を用いる

[クロムⅢ]について

クロムⅢはpH7.58.5で水酸化物となる。

pH9以上になると錯イオンとして再溶解する。

・クロムを除去したい場合はまず還元中和法でクロムⅥを還元しクロムⅢとして、その後アルカリ剤を添加して水酸化物になったものに高分子凝集剤を加えて分離させる。

 

koneka1208

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