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シアン排水の処理のを徹底解説【水質有害物質特論⑤】

公害防止管理者 水質有害物質特論

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この記事では、水質関係公害防止管理者の水質有害物質特論に合格することを目標として、勉強をしていきます。

前回は「ひ素排水の処理」について解説していきました!

今回は「シアン排水の処理」について勉強していきます!

【シアンの化学的性質】

シアンの化学的性質ので覚えておくべきポイントをピックアップすると以下になります。

化学的性質

・重金属イオンと錯体を形成している。

・水によく溶ける

・亜鉛、カドミウムのシアノ錯体は次亜塩素ナトリウムなどの酸化剤で酸化分解できる。

・ニッケル、銀のシアノ錯体では反応が遅くなる

・鉄、コバルト、金はシアン化物イオンと強固な結合を作るため、これらの錯体は酸化剤では分解することはできない。

・シアン化合物をpHが低い状態で酸化すると強い毒性をもつ塩化シアンが生成する。

【シアン排水の処理方法】

 シアン排水の処理方法には

排水の処理

①アルカリ塩素法

②オゾン酸化法

③電解酸化法

④紺青法

⑤生物分解法

⑥酸分解燃焼法の6種類があります。

以下から詳しく見ていきましょう!

①アルカリ塩素法

 アルカリ塩素法は塩素系の酸化剤を用いてシアンを二酸化炭素と窒素に分解

 する方法である。アルカリ塩素法のポイントは以下になります。

ポイント

・酸化剤としては次亜塩素酸ナトリウムを使用する。

・次亜塩素酸カルシウムは粉体で水への溶解度が小さく、スケールの発生もあるのであまり使用されない

・シアン排水の処理はアルカリ性と中性の2段階で行う。

1段階目はpH10以上にして塩化シアンの加水分解を促進させる。

2段階目はpH78の中性で処理を行い、反応速度を速める。

・鉄、金のシアノ錯体は処理できない。

②オゾン酸化法

 オゾン酸化法は酸化剤を塩素のかわりにオゾンを使用する分解法です。

 ポイントは以下になります。

ポイント

・アルカリ塩素法のようにpHの2段調整は必要ない

・反応はpHに強く影響され、pH9.5以上必要

・銅、マンガンがあると触媒効果を示し、シアンの酸化分解がいちじるしく促進される

・鉄シアノ錯体は酸化分解できない

・反応の生成物に有害な物質を含まない

・オゾン発生装置が高価なので実施例は少ない

③電解酸化法

 濃厚なシアン排水は、アルカリ塩素法、オゾン酸化法のような薬品を投与する処理では不

 経済で、処理も不完全になりやすいので、濃厚な排水には電解酸化法が用いられます。

 ポイントは以下になります。

ポイント

・シアン排水を電気分解して、陽極でシアン化物イオンを酸化分解する。

・反応速度は電流密度に影響され、46A/100cm2程度がよい

・排水中に食塩を飽和状態で溶解させる。

・濃度が1000/L以下になると処理効率が極端にさがるので、この段階で他の薬剤処理に切り替えるのがよい。

④紺青法

紺青法は鉄シアノ錯体を分解させるための方法で、鉄シアノ錯体を沈降分離させるために鉄塩を添加する方法です。

 ポイントは以下になります。

ポイント

・処理は弱酸性、pH56で行う。

・鉄イオンが不足すると処理が不完全になる。

・汚泥中に鉄シアノ錯体が多量に含まれているので、二次公害が起きないように、コンクリート固化などで適切に処理する。

⑤生物酸化法

 シアン濃度が低い場合にはその処理に活性汚泥法の生物処理が用いられる。

活性汚泥をシアン含有排水で馴養すれば、耐性を持たせることができる。

⑥酸分解燃焼法

酸分解燃焼法は濃厚な排水に適用できる。

ポイントは以下になります。

ポイント

pH1以下の強酸性下で曝気または攪拌操作を加え分解する。

・シアン化水素が発生する。

・シアン化水素は燃焼して二酸化炭素と窒素に分解する。

まとめ 水質有害物質特論「シアン排水の処理」の勉強

シアン排水はアルカリ塩素法では次亜塩素酸ナトリウムによる2段階の工程で分解をする。

1段反応はpH10以上のアルカリで塩化シアンの発生を抑える。

2段反応はpH78程度で加水分解を速める。

次亜塩素酸ナトリウムの代わりにオゾンを使ったオゾン酸化法がある。

オゾン酸化法はpH2段反応は必要ないが、pH9.5程度にしないと処理が不完全になる。

鉄シアノ錯体は紺青法で、鉄塩を添加し、水酸化鉄として沈殿分離する。pH56の弱酸性でおこなう。


koneka1208

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