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ひ素排水の処理を徹底解説【水質有害物質特論④】

公害防止管理者 水質有害物質特論

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ひ素排水の処理

この記事では、水質関係公害防止管理者の水質有害物質特論に合格することを目標として、勉強をしていきます。

前回は「水銀排水の処理」について解説しました!

今回は「ひ素排水の処理」について勉強していきます。

【ひ素の化学的性質】

化学的性質で覚えておくべきポイントをピックアップすると以下になります。

化学的性質

・両性化合物であるため、アルカリ性にしても水酸化物は形成しない。

・きわめて毒性が強い。

・農業、薬品、ガラス製造などの工業廃水に含まれる

・鉱山、製錬所の排水にも含まれる。

・陰イオンとして存在している

【ひ素の処理方法】

ひ素の処理方法には以下のようなものがあります。

Ⅰ 共沈分離

ひ素は、カルシウム、マグネシウム、鉄、アルミニウムなどと難溶性の塩を形成する。そのため、ひ素含有排水に鉄塩やカルシウム塩を添加して沈殿分離させる。

 ひ素は水中では陰イオンとして存在していて、pHをアルカリにしても水酸化物を形成しないが、鉄Ⅲ塩を添加すると水酸化鉄Ⅲと一緒にひ素も共沈現象によって沈殿分離させることができる。

鉄塩Ⅲ添加のポイントは以下になります。

ポイント

・ひ素Ⅲよりひ素Ⅴの方が共沈効果が高い。

・共沈効果はひ素量に対する鉄Ⅲの量(ひ鉄比)とpHに影響される。

・最適pH45

・鉄塩を過剰に添加するとpH37になる。

・アルミニウム塩は鉄塩と比べて効果が低い

鉄塩Ⅲではなく、カルシウム塩を添加する場合は

ポイント

・炭酸ナトリウムを添加し、炭酸カルシウムとして共沈させる。

pH10.5以上の強アルカリとする。

となります。

Ⅱ 硫化物沈殿法

硫化物を添加して難溶性の硫化ひ素として沈殿分離させる方法もありますが、発生する硫化水素の対策が必要であるため、実用例は少ないです。

硫化物沈殿法のポイントとしては

ポイント

pH2の酸性で行う。

・生成された硫化ひ素はコロイド粒子として析出する。

・強アルカリ性ではコロイドが分散するので沈殿が困難である。

・強アルカリ性では一部再溶解してしまう場合もある。

Ⅲ キレート樹脂

 ひ素を選択的に吸着するN―メチルグルカミン酸系のキレート樹脂が市販されている。

Ⅳ その他

 活性炭や活性アルミナなどは吸着性が低く実用化されていない。

まとめ 水質有害物質特論「水銀排水の処理」の勉強

今回は、ひ素排水の処理についての勉強を行いましたが、ポイントをまとめると以下になります。

・ひ素は両性化合物なのでアルカリにしても水酸化物を生成しません。

・処理法としては鉄Ⅲ塩を添加する、共沈分離が一般的。

・その時のpH45ですが、鉄塩を過剰に添加することでpH47に範囲を広げることができる。

・アルミニウム塩は鉄塩と比べて効果が薄い。

・カルシウム塩を添加するときはpH10.5以上の強アルカリとする。

・硫化物を添加する硫化物沈殿法ではpH2の酸性で行う。

koneka1208

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