エクセルVBAの基本【セルの操作】

 
この記事ではエクセルVBAの基本として“セルの操作”について解説していきます。

セルの操作はエクセルVBAでは最も使うと言ってもいいほどよく使います。

そして、最初につまずくポイントでもあります。

では行きます。

●セルとは

エクセルで言う“セル”とは、あのマス目のことです。

あのマス目一つ一つのことを“セル”と言います。

セルに数字を入れて表としたり、文章を入力することもできます。

関数を入れて計算させたり、色をつけることも。

VBAではそんなセルのことを、Rangeオブジェクト、またはCellsオブジェクトで表します。

●RangeオブジェクトとCellsオブジェクトの違い

RangeオブジェクトとCellsオブジェクトの違いは

 

・Rangeオブジェクト：アドレスを文字列で表します。

・Cellsオブジェクト：アドレスを数値で表します。

 

もし、エクセルの一番左上のセルを表す場合、 

RangeオブジェクトではRange(“A1”)

CellsオブジェクトではCells(1,1)

と表します。 

Rangeオブジェクトは列のアルファベットと行数。

Cellsオブジェクトは（行、列）の数値

となっています。

Rangeオブジェクトではアドレスをダブルクォーテーションで囲っていることに注意してください。

Rangeと Cellsではどちらをつかっても問題ありませんが、

Rangeの方は固定されたアドレスを指定するときに便利で、Cellsは行の位置と列の位置を数値で指定するので、for文といった繰り返し処理では使いやすいです。

●セルの指定方法

セルを選択する場合は、Selectメソッドまたは、Activateメソッドを使用します。

基本結果は同じなので、どちらを使用してもOKです。

例として、

VBAでA列の1行目を選択したい場合は,

Range(“A1”).Select

Cells(1,1).Select

となります。

 

B列の1行目を選択したい場合は,

Range(“B1”).Select

Cells(1,2).Select

 

C列の2行目を選択したい場合は,

Range(“C2”).Select

Cells(2,3).Select

となります。

 

では、A1～Ｂ3までを選択したい場合はどうでしょうか？

その場合はRangeオブジェクトが得意で、

Range(“A1:B3”).Select

と間に”コロン”をつけて表示します。

 

A1とＢ3とＣ5と飛び飛びで選択したい場合は

Range(“A1,B3,C5”).Select

と、”カンマ”をつけて表示します。

●特殊なセルの指定方法

現在、選択しているセルは

ActiveCell.Select

と“ActiveCell”を使います。 

空白セルまでの連続したセル範囲は

ActiveCell.CurrentRegion.Select 

と”CurrentRegion”を使います。

●Valueプロパティ

セルに入っている値はValueプロパティで表します。

セルA1に数値120を入力したい場合は、

Range(“A1”).Value = 120

となります。

●Formulaプロパティ

セルに数式を代入したい場合はFormulaで表します。

セルA2にセルA1(120)+100と入力したい場合は、

Range(“A2”). Formula = “A1+100”

となり、セルA2には220が表示されます。 

●Deleteメソッド

Deleteメソッドは指定したセルを削除します。

Range("c3"). Delete xlToLeft

とすると、セルＣ３を削除し、右に詰めます。

左につめたいときはxlToLeft

上につめたいときはxlToUp

となります。

●ClearContentsメソッド

ClearContentsメソッドはDeleteメソッドがセルを消すのに対し、セルに入力されている値や数式のみを削除します。書式などは残ります。

Range("c3"). ClearContents

でセルC3に入っている値を削除します。

●Copyメソッド

コピーしたいセル.Copy コピー先のセル

で値をコピーすることができます。

Range("A1").Copy Range("B2")

とすると、セルA1がセルＢ２にコピーされます。

●まとめ

この記事ではエクセルVBAの基本として“セルの操作”について解説しました。

セルの操作はエクセルVBAでは最も使うと言ってもいいほどよく使います。

セルの操作を覚えるだけでも、エクセルVBAで出来ることが一気に増えます。

しかし、VBAの勉強を始めようとしても、この段階でつまずく人が多いです。

まず初めに、エクセルVBAでセルの操作を使いこなしてみましょう。