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Pythonにおいての一元配置分散分析のススメ【VBAも】

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〇分散分析とは

分散分析(Analysis of Variance, ANOVA)は、複数のグループ間で平均値に統計的な有意な差異があるかどうかを検定するための統計手法の一つです。具体的には、複数のグループ(または処理条件)における平均値の差異が、単なる偶然の変動に起因するものではないかを検証します。

分散分析は主に以下の2つの種類に分かれます:

・一元配置分散分析 (One-Way ANOVA): 1つの説明変数がグループを表す場合。例えば、異なる処理条件での実験結果を比較する場合など。

・二元配置分散分析 (Two-Way ANOVA): 2つ以上の説明変数がグループを表す場合。例えば、異なる処理条件での実験結果を比較し、その際に他の因子も考慮する場合など。

分散分析は、t検定などの比較検定とは異なり、複数のグループを同時に比較することができるため、実験や観察データの効果を評価する上で非常に有用です。また、分散分析の結果には、各グループ間の平均値の差異だけでなく、統計的な有意性を示す p 値も得られるため、その結果に基づいて判断ができます。

分散分析は、正確な統計的な検定が必要な状況で広く使用されており、実験データや観察データの解釈や比較において重要なツールの一つです。

〇一元配置分散分析の実装

Pythonで分散分析(ANOVA)を実行するための簡単な例です。分散分析は、複数のグループ間で平均値に統計的な有意な差異があるかどうかを検定するための統計手法です。この例では、scipy.stats モジュールを使用します。

import scipy.stats as stats

import pandas as pd

# データの作成

data = {

    'group1': [5, 7, 8, 7, 2],

    'group2': [9, 6, 7, 5, 3],

    'group3': [8, 5, 6, 4, 1]

}

 

# データフレームの作成

df = pd.DataFrame(data)

 

# 分散分析の実行

f_statistic, p_value = stats.f_oneway(df['group1'], df['group2'], df['group3'])

 

# 結果の表示

print("F-statistic:", f_statistic)

print("P-value:", p_value)

 

# P-valueが有意水準(通常は0.05)よりも小さい場合、差異があると結論できます。

if p_value < 0.05:

    print("There are significant differences between groups.")

else:

    print("No significant differences between groups.")

この例では、3つの異なるグループがあり、それぞれのグループのデータがリストとして与えられています。scipy.stats.f_oneway 関数を使用して分散分析を行い、結果を表示しています。

データは実際のものと異なる場合がありますので、実際のデータに適応する際には、データの性質に合わせて適切な手法やツールを使用することが重要です。

VBAで一元配置の分散分析を行う

VBAVisual Basic for Applications)を使用して分散分析を行うためには、データの整理や統計計算が必要です。VBA自体には分散分析を直接実行する関数は含まれていませんが、Excelを使用してデータの整理と統計計算を行い、VBAを使ってそれらの手順を自動化することができます。 

以下に、Excel VBAを使用して一元配置分散分析を行う簡単な例を示します。

この例では、Excelのシート上にデータがあり、それを使用して分散分析を実行します。 

Excelでデータを整理します。例えば、列Aにはグループ1のデータ、列Bにはグループ2のデータ、...といった形でデータを配置します。

Alt + F11 キーを押して、VBAエディタを開きます。

VBAエディタで新しいモジュールを作成し、以下のコードを貼り付けます。

 

Function OneWayANOVA(rng As Range) As Double

    ' 一元配置分散分析を実行する関数

 

    ' データの読み込み

    Dim data() As Variant

    data = rng.Value

 

    ' 各グループの平均を計算

    Dim groupMeans() As Double

    ReDim groupMeans(1 To UBound(data, 2))

 

    Dim i As Integer

    For i = 1 To UBound(data, 2)

        groupMeans(i) = Application.WorksheetFunction.Average(Application.Index(data, 0, i))

    Next i

 

    ' 全体の平均を計算

    Dim overallMean As Double

    overallMean = Application.WorksheetFunction.Average(rng)

 

    ' 各群内の平方和を計算

    Dim sumSquaresWithin As Double

    For i = 1 To UBound(data, 2)

        sumSquaresWithin = sumSquaresWithin + Application.WorksheetFunction.SumSq(Application.Index(data, 0, i) - groupMeans(i))

    Next i

 

    ' 各群間の平方和を計算

    Dim sumSquaresBetween As Double

    For i = 1 To UBound(data, 2)

        sumSquaresBetween = sumSquaresBetween + UBound(Application.Index(data, 0, i)) * (groupMeans(i) - overallMean) ^ 2

    Next i

 

    ' 自由度を計算

    Dim dfBetween As Integer

    dfBetween = UBound(data, 2) - 1

 

    Dim dfWithin As Integer

    dfWithin = UBound(data, 1) * UBound(data, 2) - UBound(data, 2)

 

    ' F比を計算

    Dim F_statistic As Double

    F_statistic = (sumSquaresBetween / dfBetween) / (sumSquaresWithin / dfWithin)

 

    ' P値を計算

    Dim p_value As Double

    p_value = 1 - WorksheetFunction.F_DIST_RT(F_statistic, dfBetween, dfWithin)

 

    ' 結果を表示

    MsgBox "F-statistic: " & F_statistic & vbCrLf & "P-value: " & p_value

 

    ' P値を返す

    OneWayANOVA = p_value

End Function

VBAエディタを閉じて、Excelに戻ります。

 

Excelのセルに、以下のように関数を使って一元配置分散分析を実行します(例えば、セルC1 =OneWayANOVA(A1:C10) と入力)。 

この例では、一元配置分散分析の計算をVBA関数で行っています。VBA関数はP値を返し、このP値を元に結果を判断することができます。 

〇まとめ

VBAで書くとなかなか長いコードになっていまいましたが、Pythonで一元配置分散分析を実装すると短いコードで実装することができます。

 

koneka1208

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エクセル好きの窓際会社員です。 エクセルの操作法や日々の会社で得た知見などを発信していきます。 よろしくお願いします。

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