Office 365に含まれるExcelのスクリプト ツールは、主にJavaScriptを使用して記述されます。これは、Office プラットフォームにおいて、新しい拡張性モデルとして導入された「Office アドイン」の一部です。このアドインを使用することで、Excelで動作するカスタム機能や自動化タスクを実現できます。
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〇Office 365Excelのスクリプト ツールの特徴
具体的には、Excelのスクリプト ツールは「Office JavaScript API」を使用しています。これにより、JavaScriptでExcelのオブジェクトモデルにアクセスし、データの操作や処理、ユーザー インターフェースの拡張などを行うことが可能です。
このアプローチは、Excelがオンラインおよびデスクトップ版の両方で動作することを考慮しています。また、Excel OnlineやExcel for the WebといったWebベースのバージョンでも機能します。
〇Office JavaScript APIとは
・Office JavaScript API:
Excel Onlineには、Office
JavaScript APIが組み込まれています。このAPIを使用することで、JavaScriptコードを書いてExcelのデータにアクセスし、操作できます。
Excelのオブジェクトモデルにアクセスして、ワークシートやセルの値、書式などを制御できます。
・スクリプト エディター:
Excel Onlineには、JavaScriptコードを編集および実行するためのスクリプト
エディターが組み込まれています。
ユーザーはエディターでJavaScriptコードを直接記述し、Excelのタスクや操作を自動化できます。
・自動化タスクの作成:
ユーザーはスクリプト エディターを使用して、Excelの機能をカスタマイズし、特定のタスクやワークフローを自動化できます。
セルへのデータの挿入、計算、グラフの作成など、さまざまなタスクがスクリプトを使用して実行可能です。
・Excelの機能の拡張:
スクリプト ツールを使用することで、Excel Onlineの機能を拡張し、特定の要件に合わせたカスタムな機能を追加できます。
このスクリプト ツールは、Excel Online環境で利用可能であり、JavaScriptを使用することで、ユーザーがExcelの機能を柔軟かつ効果的に自動化できるようにしています。
以下は、簡単なJavaScriptコードの例で、A1セルに"Hello, World!"と入力するスクリプトを示しています。
function main(workbook: ExcelScript.Workbook) {
let selectedSheet = workbook.getActiveWorksheet();
// Set range A1 on selectedSheet
selectedSheet.getRange("A1").setValue("HALLO");
}
〇GoogleスプレッドシートGASとの違い
GAS(Google Apps Script)とExcelのスクリプト ツール(JavaScriptを使用する方法)は、異なるプラットフォーム(Google WorkspaceとMicrosoft Office)で利用される異なる自動化ツールです。以下に、GASとExcelのスクリプト ツール(JavaScript)の主な違いを示します。
・プラットフォーム:
GAS: Google Apps Scriptは、Google Workspace(以前のG Suite)に統合されており、Googleのクラウドベースのアプリケーション(Google Sheets、Google Docsなど)を自動化するためのスクリプト言語です。
Excelのスクリプト ツール(JavaScript): これは、Microsoft Office 365の一部であり、特にExcel Online(またはExcel for the Web)で利用可能なJavaScriptベースのスクリプト ツールです。
・スクリプト言語:
GAS: GASはJavaScriptを基にしたスクリプト言語ですが、Google Apps Script独自のAPIとオブジェクトモデルを使用しています。
Excelのスクリプト ツール(JavaScript): これもJavaScriptを使用していますが、Office JavaScript APIを介してExcelのオブジェクトモデルにアクセスし、Excel Online内でのタスクを制御します。
・対象アプリケーション:
GAS: 主にGoogle
Workspaceのアプリケーション(Gmail、Sheets、Docs、Driveなど)を対象としています。
Excelのスクリプト ツール(JavaScript): 主にExcel Onlineを対象としており、特にWebブラウザ上でExcelを使用する場合に活用されます。
・環境とアクセス:
GAS: Google Apps ScriptはGoogle Workspaceアプリケーション内で直接実行され、Google
Cloud Platformのサービスにもアクセスできます。
Excelのスクリプト ツール(JavaScript): Excel Onlineの環境で動作し、JavaScriptコードが直接Excelのオブジェクトモデルにアクセスできます。
要するに、GASはGoogle
Workspace向けの総合的な自動化ツールであり、Googleアプリケーションの様々な側面をサポートしています。一方で、Excelのスクリプト ツールは主にExcel Online向けに特化しており、JavaScriptを使用してExcelタスクを自動化することに焦点を当てています。
〇スクリプトはどこに保存されるの?
Excelのスクリプトは、Excel
Online(またはExcel for the Web)上の「スクリプト ツール」ウィンドウ内で作成および保存されます。具体的な手順は次の通りです:
Excel Onlineを開く:
Excel Onlineにログインし、ワークブックを開きます。
「ホーム」タブで「スクリプト ツール」を選択:
Excel Onlineのホームタブで、「スクリプト ツール」を選択します。これにより、スクリプト
ツールウィンドウが開きます。
スクリプトの作成と保存:
スクリプト ツールウィンドウ内で、新しいスクリプトを作成するか、既存のスクリプトを編集します。
スクリプトが完成したら、ウィンドウ上部の「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選択します。
保存ダイアログが表示され、スクリプトに名前を付けて保存できます。
スクリプトの実行:
スクリプトを保存した後、ウィンドウ内で実行することができます。または、ワークブック上で特定のイベント(ボタンのクリックなど)にスクリプトを関連付けて実行することも可能です。
スクリプトは個々のワークブックに関連付けられており、ワークブックごとに独自のスクリプトを保存できます。スクリプトは、Excel Online内で実行され、ブラウザ上で利用できます。ブラウザを閉じてもスクリプトは保存され、次回Excel Onlineを開いたときにも利用できます。
〇まとめ
ExcelにVBA以外でもコーディングできるツールがでてきました。
Pythonも搭載されたというニュースもあり、どんどん自動化の波が来ています。
VBAは非常に便利なツールですが、VBAに限らずいろんなツールをつかってどんどん自動化させていきましょう。
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