この記事では「仕事で落ち込んだ気分を解消できなくなる6つの思考パターン」について解説していきます。
前回の記事では「上司が嫌な人になってしまう心理」についても解説していますので、併せて読んでみてください。
会社で仕事をしていると、何がダメなのかよくわからないけれども気分がモヤモヤと晴れず、せっかくの休日もあれやこれやと考えてしまって台無しになってしまう。
ということが、人間だれしもあります。
しかし、
自分が何に対して怒っているのか?
何に対して不満に思っているのか?
原因がハッキリしないので、自分がダメなんじゃないかと考えてしまい、自己嫌悪になって、また落ち込んでしまう。
そんなときは以下の6つの思考パターンにはまっていないか考えてみましょう。
普段から落ち込んだ気分が晴れずに、モヤモヤが晴れない場合は、これらの6つの思考パターンにおちいってしまっている場合があります。
一つずつ解説していきます。
他人の言いなりになっている
一つ目の思考パターンは「他人の言いなりになっている」です。
あからさまに命令ばかりしてくる人が周りにいると分かりやすいのですが、
実はそのような人がいない場合でもこの思考パターンにおちいってしまいます。
それは「〇〇をしなければならない」という考えが強い人に多いです。
日本の教育ではまず「周りに迷惑をかけてはいけない」という事を教わります。
「まわりがうるさいと思っているからヤメなさい」
「周りの空気を読みなさい」
「人様に迷惑をかけてはいけない」
などと、「他者視点からの考え」をもって行動するように子供の頃から教育を受けることで、周囲の環境に合わせすぎてしまい、「自分が本当にしたいこと」を主張できなくなってしまいます。
そして、周囲からの要求をこなすことばかりに一生懸命になってしまっていて、周りの環境に主導権を奪われてしまっているのです。
本当は自分がしたいことがあっても、「〇〇をしたい」という自己視点はなく、
「〇〇をしなければならない」という他者視点を優先してしまっていて、ストレスを知らないうちに溜め込んでしまっている思考パターンです。
過去に縛られている
二つ目の思考パターンは「過去に縛られている」です。
つねに嫌な過去の思い出ばかりを振り返っているためにおちいってしまう思考です。
「嫌な上司に言われた言葉」、「仕事での失敗」、「理不尽な目にあった怒り」などが頭の中に延々と流れている状態です。
こういった状態では、過去の情報ばかりで頭の中が埋め尽くされてしまい、新しい情報が入ってこなくなってしまいます。
現代では情報化社会と言われるほど、多くの情報があふれています。
インターネットを使うといろんな情報を一瞬で集めることができます。
しかし、人間は無意識に、自分の都合の良い情報を集めるクセがあります。
そのクセを「情報バイアス」といいます。
バイアスとは偏りのことです。
このクセを知らずに、過去に縛られた状態で情報を集めても、その過去の出来事を肯定する「古い」情報ばかり集めてしまうのです。
考えることに集中しすぎている
三つ目の思考パターンは「考えることに集中しすぎている」
人は本来、五感を使って、体のいろいろな感覚を感じながら生活するようにできています。
しかし、パソコンの普及で、多くの人が「視覚」と「脳」をフル活動はしているのですが、その分、体の感覚をなくしてしまい、アンバランスな状態になっています。
例えば、インターネットで「桜」と検索して、桜の画像を見るのと、
外で散歩をしている時に桜の花を見るのでは、「リアリティ」が違います。
「実感」というものです。
この「実感」がない「バーチャル」な世界にどっぷりはまり込み、視覚と脳だけで「考える」ことばかりに没頭してしまうと、本来あるべき体がついてこれずに、不快感を感じてしまうのです。
視野が極端に狭くなっている
四つ目の思考パターンは「視野が極端に狭くなっている」です。
落ち込んだ気分が続いてしまうと、どうしても自分の世界に入り込んでしまいます。
これは小さなのぞき穴から世界を見ているような状態です。
この状態になってしまっていては、上述でも解説した「情報バイアス」が猛威を振るいます。
会社であなたを嫌いな人が5人いたとしましょう。
他にあなたのことが好きな人が10人いたとしても、どうしてもあなたの嫌いな5人のことがきになってしまい、その5人の情報ばかり集めてしまいます。
すると、あなたの世界では、すべての人があなたを嫌いになっているかのように「錯覚」してしまうのです。
本来、目を向けるべきは「あなたのことが好きな10人」です。
しかし、視野が狭くなってしまっていて、のぞき穴から覗いている状態では、見ることができないでしょう。
他人からの情報をうのみにしている
五つ目の思考パターンは「視他人からの情報をうのみにしている」です。
近年、インターネットが普及し、情報を誰もが簡単に発信することができて、また簡単に受け取ることができるようになって、「フェイクニュース」というものが話題になりました。
「ライオンが外を歩いている」
「トイレットペーパーがなくなる」
といった情報をみんながうのみにしてしまった結果パニックがおきます。
普段の会社生活の中でも、「フェイクニュース」があふれています。
他者思考におちいり、過去に縛られ、視野が狭くなった状態では、この「フェイクニュース」を見破ることはできません。
自分以外の誰かが改ざんした情報をうのみにした結果、つねに振り回されてしまいます。
偽りの自分を演じている
六つ目の思考パターンは「偽りの自分を演じている」です。
ユング心理学では「人は元来、ペルソナと呼ばれる仮面をつけて生活している」とあります。
「他者思考」を持って生活をしていると、つねに誰かの目を意識し、誰かにホメてもらいたいという「承認欲求」が強く働きます。
その「承認欲求」を満たすために、本来の自分とは違う自分を演じることで、「承認」を得ようとするのです。
ここで、「承認」が得られれば、いくらかマシなのですが、
問題は、仮面をつけても「承認欲求」が満たされない場合です。
せっかく自分を偽ってまで行った行為が、相手から認めてもらえなければ、それはストレスになります。
「仮面」がダメという分けではないです。
だれもかれもが「ありのままに」生きられる社会は素晴らしいですが、それでは社会は回りません。
問題は、その「仮面」をつける理由が「社会生活を円滑にするため」ではなく、「他者からの承認」を得るためであることです。
例えば、自分も忙しいのについつい同僚の仕事を手伝ってしまい残業している人が、自分が思ったほど相手に感謝されなかった場合、とても怒りを覚えるでしょう。
せっかく、「手伝ってやったのに!」と。
まとめ
この記事では「仕事で落ち込んだ気分を解消できなくなる6つの思考パターン」について解説していきました。
思考パターンはの種類としては、
がありました。
これらの対処方法としては、単純明快で、
「自分の考えをきちんと持ち、過去に縛られず、広い視野を持って生きる」となります。
ですが、そうは簡単にはいきません。
そこを目指してしまうと、やはり「それができない自分」と自己嫌悪になってしまいます。
とりあえずは、そういった状態になっていると「自分で認識することができる」というだけで十分なのです。
問題にもすぐに解決できるものとできないものがあります。
解決できない問題に心を奪われ、一日モヤモヤと落ち込んだ気分で過ごすことは明らかに損失です。
まずは、問題を解決しようとはせずに、「理解」することに努めてみてはいかがでしょうか。
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